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美味しいもの探訪

食にまつわるあれこれ。今日も美味しく食べてます!ただいま更新休止中。。。

福建麺

マレーシアの外国人にもポピュラーな麺類といえば、雲呑麺やチャークイティアオなどですが、それと並び「美味しい」と外国人にも人気なのが福建麺。福建麺は太目の黄色い麺を豚の背油をカリカリに揚げたものや豚肉、野菜、魚介類と共に炒めてたまり醤油で味付けした福建風やきそばのこと。

「椰子の木の下には4人の中国人がいる」とか「海水の至るところ中国人あり」などと言われるくらい世界中に存在するチャイニーズコミュニティ。けれどどこでも同じようなコミュニティが形成されているかといえばそうでもなく、各地で独特の文化を形成しているのが面白い。たとえばマレーシアでは福建系華人が多いので、福建系華人の文化がメジャーになっている。(タイなら潮州人が多いし、フィリピンなら客家系が多かったと記憶している)なのでマレーシアの中華料理は、福建人が好むたまり醤油(甘い醤油とも呼ばれるどろっとした濃い醤油。真っ黒だけれども塩っぱくない)を多用した料理が多い。肉骨茶しかり、煮込み料理しかり。そしてこの福建麺もたまり醤油を使った真っ黒な麺なのだ。きっとタイやフィリピンのチャイニーズコミュニティで食べられる中華料理とここマレーシアで食べられる中華料理では、ずいぶん違いがあるんだろうなぁ。

しかし最近知ったのだけれども、この福建麺は、実際には福建人が多く住むコミュニティには存在しない。広東系華人が多く住むKLではポピュラーなのだけど、福建系華人が多い他地域では似た様な麺料理はただシンプルに「炒麺(やきそば)」と呼んでいて、特に福建麺という固有名詞はないよう。とても興味深い。ちょうど日本で「中華そば」と呼ぶような麺が中国にはないような感じなのかな。おそらく福建人が好きなたまり醤油の焼きそばなので、広東人が「福建麺」と呼ぶようになったのでしょうねー。












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